ミャンマー外務省は2020年3月28日、新型コロナウィルス(COVID-19)蔓延防止策をさらに強化するため、全種類のビザ発給を一時停止することを発表した。この措置は2020年3月29日から同4月30日まで有効となる。
措置の詳細は下記の通り。
1-(a)ミャンマー政府から認可された外交官、ミャンマーに居住する国連職員、およびミャンマーを往復する船舶および航空機の乗組員を除く、すべての外国人へのあらゆる種類のビザ(ソーシャルビザを含む)の発行の停止。
1-(b)外交および公式パスポートを所持している国を除く、ASEAN加盟国からの協定を含む二国間協定に基づいて付与されたすべてのビザ免除措置の一時停止。
1-(c)ミャンマー政府から認可された外交官またはミャンマーに居住する国連職員は、ミャンマーの在外公館で入国ビザを取得できます。彼らは、ミャンマー行きの航空機に搭乗する前72時間以内に、公認の研究所が発行した新型コロナウィルス(COVID-19)に感染していないことの証明書を提供する必要があります。また、ミャンマー到着時に14日間自宅にて隔離される対象となります。
1-(d)ミャンマーとの間で運航する船または航空機の乗務員は、ミャンマーの在外公館で入国ビザを取得できます。また、ミャンマー連邦運輸通信省が発行する最新のガイドラインおよび指令に従う必要があります。
2.緊急の公式任務またはやむを得ない理由でミャンマーを訪問する必要がある外国人は、ミャンマー連邦共和国の関係当局からの特定の入国制限についての例外の可能性について、最寄りのミャンマーの在外公館に連絡することができます。(出典:ミャンマー外務省)
ミャンマーは2020年3月24日にも、入国制限を強化していたが、今回はより強い措置となる。
ミャンマーでは、2020年3月23日に国内初の感染者が発見された。また、2月に中国との国境が閉鎖されて以来、サプライチェーンの寸断により、大きな影響が出ている。特に、ミャンマーの繊維産業は原料の多くを中国からの輸入に依存しているため、閉鎖される工場も出てきている。
国内での衛生状況も十分ではなく、マスクや消毒液が国民に行き渡っているわけではない。そんな中、新型コロナウィルス(COVID-19)対策で、東南アジア諸国でも国境の閉鎖や入国制限が相次いでいるため、各国に出稼ぎに出ていた労働者の帰国ラッシュが起きている。今後、感染が一気に広がるリスクは高い。